『新聞記者』で日本アカデミー主演女優賞を取った
”シム・ウギョン”が主演した韓国版のリメイク作品です。
主演は”多部未華子”
不思議な可愛さを持った女優さんです。
嫌味が無いと言いますか、媚びない演技が女性からも支持されているのかもしれません。
彼女が出演している作品を観ると、日本版”クロエ・グレース・モレッツ”と思わずにはいられません。それ程受ける印象が似ています。
本作品としては、おばあちゃんが若返り、孫の人気がないアマチュアバンドに加入。
懐メロカバーで人気沸騰。孫を助ける為に若さを犠牲にして元のおばあちゃんに戻る話です。
その過程で親子の絆、戦後を生き抜いた母のたくましい姿などが涙を誘います。
作中で歌う”多部未華子”さんの歌声が綺麗で、鑑賞した方はまず、ビックリすると思います。
昨今のアイドルグループなら総合的にセンターを務めてもやって行けそうですが、女優業に専念しており、CDなど音楽活動はされていません。
勿体ないです。
韓国版では、”シム・ウギョン”さんの演技力・歌唱力が凄まじいの一言で、韓国を代表する実力派の底力を堪能できます。味に例えるとスープ濃いめの味付けです
日本版では、”多部未華子”さんのあっさり系の演技と、脇役はこちらの方が実力派を揃えている感じがして、全体的なバランスが凄く良いです。
筆者は歌謡曲と呼ばれた、昔の日本の歌の方が良かったのと、”多部未華子”さんのあっさり系の演技と魅力が好みだったのですが、見比べて観るのも良いかもしれません。
Netflixで視聴可能(2020/07/21現在)日本版
Amazonプライムビデオで視聴可能(2020/07/21現在)韓国オリジナル(字幕)
活発な”おばあちゃん”が若返るまで
筆者は関西出身なので、こんな元気で明るいおばあちゃんを観て、”おる、おる”と親近感を覚えてしまいましたが、実際ここまで”元気過ぎるおばあちゃん”がいると脅威です。
戦後に、女手一つで立派に娘を育てただけあってしっかりしています。
その娘はファッション雑誌の編集長を務めていたのですが、年齢的なものからか、センスが古いと評価され編集長の座を奪われます。
小林聡美さんが演じているのですが、昔(尾道三部作)から容姿が全然衰えていないので驚きです。
孫は音楽に嵌まっており、ライブハウスで演奏をしているのですが、全く人気がありません。
娘も早くに伴侶を失っており、おばあちゃんは娘の仕事が忙しいこともあって、孫を育てたのは自分だと思っており、孫を叱咤激励する毎日。
そんな中、親子ケンカで、勢いに任せて家出をしたおばあちゃんは、ある写真館に魅せられ中に入ります。
前に写真を撮ったのがいつの頃か思い出せないぐらいだったので、ワクワクしながら口紅まで塗って、写真を撮ってもらい店を出ます。
若がえってから 大鳥節子 と名乗る
写真館から出たところで、ひったくりを捕まえたのはいいのですが、自分の容姿が20歳の頃に戻っている事に衝撃を受けます。
行く当てもなく公演で朝を迎えますが、若返った体は痛みも凝りもありません。
写真館で観たオードリーヘップバーンが主演していた『ローマの休日』のポスターが脳裏に強く残っていたので、同じ髪型、イメージに合わせた服装に変え、何をすべきかいきつけの風呂に入り考えます。
考えるのですが・・・、考え過ぎてのぼせてしまいます。
無事救出され、名前を聴かれて思わずオードリーと口走ってしまいます。
(完全になり切ってます。)
ごまかす為に大鳥節子と言い直し、幼馴染の二郎の経営する銭湯で住み始めます。
多部さんのおばあちゃん口調が可愛くて萌えます。
孫である翼のバンド ”あやしい彼女”でボーカルを担当
商店街が主催する催しでのど自慢大会が行われています。
今ではあまり見かけない行事です。田舎に行けば老人たちの憩いの場として開催されていることがあるかもしれません。
そこで大鳥節子が飛び入り参加し、見事な美声を聴かせます。
多部未華子さんも単独ではないが歌手デビューはしてたみたいで、他の方のアルバムに参加したりしてたみたいですが、知る人ぞ知るレベルです。
しかし、綺麗な声です。
この歌がきっかけで、たまたま通りがかった音楽プロデューサーの目に留まり、孫の翼の目にもとまり、翼のグループでボーカルを担当することになります。
頑張って好きなことに挑戦する孫の助けになりたいと思ったのでしょう。
イケメン音楽プロデューサーの目に留まった”あやしい彼女”はTV番組への出演を果たし、懐メロカバーだけでなくオリジナル曲を期待されます。
そしてダメ押しを食らいながらも、翼はオリジナル曲を一心不乱に完成させます。
そんな孫を陰ながら見守る娘。
さて新曲発表の日、翼が交通事故にあい、輸血が必要になりますが、大鳥節子は血を流すと元の老人の体に戻ってしまうのですが、孫を助ける為に自らの血を分け与えます。
大鳥節子の短い”ローマの休日”は終わりを迎えます。
高評価なのは歌だけでなく 物語も
多部未華子さんの歌は視聴者だけでなく、共演者からも高評価ですが、本人は褒め殺しに照れまくってます。
そんな驚きの歌唱シーンに目を奪われがちですが、
これがこの物語の本質で、節子さんが居なくなって初めて、娘は母の過去と向き合い。
戦後の貧しい時代に女手一つで育ててきた母の逞しさ、愛情を再認識するのです。
”ローマの休日”ならぬ”節子の休日”で、親子の絆が深まった事で節子さんも満足した様子でした。
この作品は、オリジナルの韓国版だけでなく、中国版、ベトナム版、はたまたアメリカ版も作られるとの事で、各作品を見比べるとお国柄が垣間見え面白いかもしれません。
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