制作費5億円の低予算で、全米初登場1位、アカデミーの脚本賞を受賞し、評論家も絶賛しているので鑑賞してみた。
絶賛したくなる。
鑑賞中、常に何かがおかしい! と脳が警笛を鳴らすが、見事にミスリードされ、伏線も見事回収されていく。
現役コメディアンの初監督作品ですが、コメディアンの視点は鋭く、人間心理を良く理解しているなぁ~と改めて感心してしまいます。
ジワジワくる恐怖と、脳を刺激する違和感。これは観た者でないとわかりません…
ホラーが苦手な人でも全然OK,なんなら子供と一緒に家族で観れる作品です。
ですが、奥がかなり深いです…是非一度は鑑賞をオススメします。
Netflixで視聴可能です(2020/2/15 現在)
Amazonプライムビデオで視聴可能です(2020/2/15 現在)プライム対象作品
黒人の彼氏を 白人の家族に紹介するのはハードルが高い
冒頭主人公のクリス(黒人)が彼女のローズの家に行く話しから始まります。
クリスはローズが両親に、彼が黒人だと告げて無い事に不安を感じます。
日本でも、娘が黒人の彼氏をいきなり連れてきたら衝撃的でしょうが、
日本の場合、文化の違いにどう対処すれば良いか? それが分からずにちょっとしたパニックが起きます。
でも、アメリカでは、黒人奴隷の歴史や人種差別からくる貧困、それが引き起こす犯罪率の高さなどから、黒人に対する偏見は根強いです。
クリスの不安をよそに、ローズは、家族は人種差別はしないし、オバマ(アメリカ初のアフリカ系黒人大統領)に投票しているぐらいだから大丈夫よ、と告げます。
警察官は黒人が運転していなくても、同乗しているだけで身分書の提示を要求する
クリスとローズが、ローズの実家に向かう途中、鹿をひき警察官を呼びます。
警察官は運転していたローズの免許書を確認した後、クリスに身分書の提示を要求します。
ローズは黒人というだけで、乗っていただけのクリスの身分書の提示を要求する警察官に詰め寄ります。おかしい…と
クリスは慣れたもので提示しようとしますが、クリスに気圧された警察官が諦めた為、提示しなくて済みました。
この辺にもアメリカの黒人差別を感じます。
ローズの家はクリスを温かく迎えてくれたが 使用人は2人とも黒人
ローズの家族は確かに差別的ではなく、クリスを温かく迎え、2人の付き合いに否定的ではありません。
しかし、使用人は2人とも黒人です。
まるで、使用人は黒人と決まっているかのような…何かがおかしい
メイドが掃除中にクリスの携帯の充電ケーブルを外していた事に対して、メイドが謝罪に来ます。
そんなメイドにクリスはこう話します。
「周りが白人だらけだとナーバスになる。わかるだろう⁉ 」
同意を求めるクリスにメイドは、周りの人は家族同然に接し凄く親切だと。
満面の笑みを浮かべる瞳から涙が流れています。
何かがおかしい⁉
もう一人の黒人男性の様子もどこか違和感を感じます。
パーティーに来るのは金持ち白人だらけ、唯一の黒人男性にも違和感が
ローズの家で開かれるパーティーに客が訪れますが、どう見ても皆金持ちの高齢な方ばかりです。
そんな中、若い黒人男性を見つけたクリスは話しかけますが、話しが噛み合いません。
若い黒人男性の服装もどこか古風で、クリスが知る限り、黒人のファッションセンスに相いれないものでした。
何かがおかしい。
ローズの家に来た晩 クリスを禁煙させる為 催眠術がかけられた
クリスはローズに禁煙を勧められ、ローズの母親が催眠術を使うセラピストだった為、
催眠治療を勧められるが、断っていた。
しかし、夜家の外で煙草を吸った後、ローズの母親と話し込み、気が付くと催眠をかけられ、煙草を観ると気分が悪くなり、禁煙に成功した。
その催眠の影響で、違和感を感じているのだろうか?
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