新世界より…奥深い人間観と世界観、観れば忘れられなくなる作品

新世界より ドラマ・映画

鑑賞後、何年経っても心に残り忘れられなくなる作品があるもので、

”新世界より” は

その奥の深い世界観・人間観から、まさに忘れられない作品である。

 

少女漫画的なタッチで敬遠するかもしれないが、

子供には理解しがたい、人間に対する深い洞察力を感じさせるアニメとなっています。

 

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若葉の季節

 

原作書籍


新世界より 文庫 全3巻完結セット (講談社文庫)

 

 

田舎風 超能力を持った少女達の生活からうかがえる恐怖

ホラーでは無いはずなのだが、出だしから不気味さを漂わせている・・・。

 

超能力が一般的で、誰もが身に着ける世界。

 

主人公の少女に、ようやく超能力の兆しが現れ、仏教的な儀式でこれを一度封印。

新たな教育で、力のコントロールと能力を高める為に進学することになる。

 

冒頭から数話で、超能力の兆しが弱い・人間的な問題がある人物は世界から排除されていることがうかがえるのだが、学園生活を通して語られる為、少し恐怖を感じてしまう・・・。

 

学園生活といっても、昭和初期ぐらいの田舎を連想させるので、のどかだが・・・。

 

 

林間学校的なキャンプで能力を奪われ 危機に陥る

仲の良い少年少女達の5人グループは、課外授業で1つのグループとしてキャンプをするのだが、

子供らしく、先生の注意事項を守らずに許可を取らずにカヌーで遠出してしまう。

 

子供たちの間で噂話になっている生物が、実は文明遺産の図書館で、色々と調べている所に修行僧から注意を受け、罰として超能力を封じられてしまう。

 

修行僧は、子供達を儀式を行った寺まで送る途中に、敵意ある外来種の化けネズミの大群を葬った後遺症からか倒れ、超能力を失った少年少女が囚われてしまう。

 

子供達の言動・行動に少し苛立ちを感じてしまうのは、私が歳を重ねたからかもしれないが、

無邪気と言える行動が、結局少年少女達を危険にさらす。

もう、保護者視点である・・・・

 

人間の言葉を喋る 化けネズミとの交流

人間程の大きさで二足歩行。

人間の言葉を喋る化けネズミは、超能力をもつ人間に畏怖の念を抱き、

服従しているのだが、まだ能力が未発達な子供の目には触れさせないようにされてきた。

 

勿論、子供の安全の為である。

 

外来種の化けネズミに捕まった主人公のサキとサトルは、在来種の化けネズミに救われる。

 

在来種と外来種は争っており、神のごとき力を持つサキとサトルに助力を求めるが、

現状、力を失っているサキとサトルは在来種のコロニーが襲われた際に逃走を企てる。

 

 

超能力を取り戻したサキとサトル

サキは儀式を思い出し、サトルの呪力(超能力)を取り戻す事に成功する。

 

呪力を取り戻したサトルは化けネズミに反撃を開始する。

圧倒的な力と自信を取り戻したサトルは、付近の外来種を全滅させようとする。

呪力を取り戻していないサキは不安で早くこの場を離れたがっていた。

そう、男の子と女の子の性格の対比がよく出ている。

 

例え強力な呪力を持っていても、子供である。

したたかな在来種の化けネズミに上手く利用されていく。

 

何とか元の5人と無事合流を果たしホッとする5人。

自宅に戻り大人たちをまんまと出し抜き呪力を皆取り戻します。

 

化けネズミの世界と、人間の子供達を取り巻く特異な世界が垣間見えてきます。

 

 

12歳からの2年後 14歳になった5人組

シュンとサトルは恋人のように仲良くなり、

サキとマリアも恋人のように仲良くなっていた。

・・・え? ・・・

 

そんな作品なの⁉・・・もちろん違うのですが、ちょっと驚きました。

 

マリアの絵ばかり描いているマモルはサキに早く恋人作れば! と忠告されます。

 

 

最強の呪力を持つ人が授業を視察し、シュンに異変が・・・

最強の呪力を持つと言われる人が授業を視察するのですが、シュンの課題を見た後シュンに近づきます。

クラスメートの熱い視線が注がれます。シュンの才能が認められたのだと・・・。

 

しかし、ただ近づいただけでそのまま視察を終え教室を去ります。

 

授業が急遽中止となり、疲れていたのかふらつくシュン。

サキ・マリア・サトル・マモルが心配しますが、大丈夫と告げるシュン。

 

なんか、あるよな~。

 

シュンは独りになりたい。少し学校を休むとサキに告げバンガローで療養し始める。

ん~ き、消えるのか?

 

シュンは2年前の呪力を封印された件は、大人にバレているとサキに告げ、ネコに気を付けてと忠告をするのですが、これから5人組に色々あるのだろうなぁ~と、いよいよ本題に入っていきそうです。

 

孤独に目覚めたシュン、そして住む里は封鎖された

学校を休み始めたシュンを心配して

マモルとマリアは他の生徒から情報集め、サキとサトルはシュンの家に向かう。

 

シュンが住む里は、真新しい血界が張られ封鎖されていた。

 

血界内の里の中は自然現象に異変が見られ、シュンの家は埋もれていた。

シュンの安否が気遣われる・・・

 

自宅に戻ったサキはシュン達が事故に遭い行方不明になっている事を知り動揺する。

ま、消されたんだろうね・・・社会不適合者として・・・

 

夜中にマリアがサキをコッソリ訪ね、シュンが業魔化する前に先生により不浄猫を贈られた事を知る。

やっぱり・・・孤独に目覚めたからかな・・・。

社会に疑問をもってしまったからか・・・。

 

 

サキは真実を求めシュンに会う

サキはマリアの話しを聞き、真実を求め封鎖された里を再度訪れる。

森の中で不浄猫に襲われるが、シュンからもらった首輪で間一髪命の危機を脱する。

 

両親があれだけ心配して、首を突っ込まないように忠告していたが、友人の事が気になってしかたなかったのだろう。

あれだけ首を突っ込めば命の危険に関わる事が分かっていたのに・・・。

 

 

業魔とは・・・ シュンからの衝撃の真実

業魔化したシュン。

呪力のコントロールが効かず、常に呪力が漏れ世界の理に影響を与える。

それは愛犬を偉業の姿に変えるほどに・・・。

 

そして、シュンは周りに悪影響を与えない為に、独りで湖にいたのだ。

 

 

当番委員という名の カップル

学校では男女で各委員をする事になっているが指名制の為、愛の告白に他ならない。

 

そして、シュンの代わりにリョウが皆の記憶に埋め込まれていた。

サキはシュンの記憶が無くなり、代わりにリョウの記憶が埋め込まれていることに気づくが、シュンの顔どころか名前すら思い出せなくなっていた。

 

サキはサトルの叔母、倫理協会長から悪鬼と業魔について聞き、

また自分達の記憶の改変についても聞くことになる。

 

心の弱いマモルは 死を恐れて姿を消す

呪力に自信が無いマモルは処分されるかもしれないと不安になり、書置きを残し家出をする。

サキとサトルとマリアは雪道に残ったソリの後を見つけ、マモルに追いつく

 

化けネズミに救出されていたマモルの話しは、

マモルをただ連れ帰ればよいと思っていたサキ達の考えを粉々に打ち砕いた。

 

マモルはすでに2回も不浄猫を目撃し、昨日処分されそうになっていたからだ・・・。

 

 

サキとサトルは町に戻り 倫理協会長トミコ

サキは教育委員会から質問を受けるが サトルの叔母であり、

町のトップでもあるトミコの助けを受け糾弾を免れる。

 

マリアとマモルは町に戻らずに自活の道を選ぶ。

 

化けネズミの女王は権力を失い 出産のみを行うのみとなる

マリアとマモルの命の保証を取り付けたサキとサトルは

マリアとマモルを探しに町の外を探すうちに、

2年前呪力を失った時に世話になった化けネズミのヤコマルと再会し協力を仰ぐ。

 

ヤコマルのコロニーは発展していた。

唯一生殖能力を持つ女王は絶対的存在であるがゆえに傍若無人な所があり、

自らの生存権をかけ、女王から権力を取り上げ、出産以外は能力のあるものが議会を運営し国を運営するところまで来ていた。

 

マリア達を探して、サキ宛の手紙を受け取り、

マリア達がもう町に戻ってくる意思が無いことを知ります。

 

まるで工場で不良品の烙印を押されたような扱いを受けたマモル。

そんな世界ではいきていけないと・・・。

そして固い絆で結ばれた友人を見捨てることは出来ないと。

 

 

化けネズミの反逆

26歳になったサキは異類管理課で勤めていた。

化けネズミの実態調査と管理を行う仕事についていた。

 

些細な事件から、化けネズミの巨大コロニーどおしの戦争が始まる。

人類は化けネズミの戦争まで書類で役所のように管理しており、

届けが無いと戦争すらできないからである。

 

こうして、二つのコロニーの戦争がおこったのだが、片方が完全勝利し、その内容から人間の関与が疑われ、勝利したコロニーの殲滅がおこなわれることになった。

 

殲滅予定の期日では、人間達の夏祭りが行われていた。

その夏祭りの日、殲滅されることを知っていた化けネズミは、

イチかバチか、人間に対して襲撃を決行する。

 

被害者を出しながらも化けネズミ軍を撃退した人間達は、町の巡回を行う。

サキ達も病院を巡回中に悪鬼に出会う。

その悪鬼はマリアに似ていた。

 

命からがら逃げだしたサキとサトルはボートで皆が待つ場所へ逃げるが、

その途中、悪鬼が後ろをついて来ていることに気づく。

 

鏡の原理を使い上手く悪鬼をまくが、サトルとサキははぐれてしまう。

 

人間は強大な呪力におごり、化けネズミなどを甘く見ていた為に今回のような悲劇が起こったとサキは考えた。

 

巧妙な化けネズミの攻撃 迫りくる悪鬼

学校へ、傷を負ったトミコに会いにサキは向かう。

 

悪鬼が近づいてきている為、トミコはサキをお寺に向かわせる。

深手を負っているので足手まといにならない為に。

 

サキは、サトルと合流し寺に向かう。

 

寺にて衝撃の事実に対面する。

化けネズミの本当の目的は人間の赤子であり、いずれは化けネズミ帝国の誕生を支える力になる。

恐ろしい策略であった。

 

悪鬼を倒し 化けネズミの野望を止めた後の真実が凄い

悪鬼に人間は対抗出来ない為、なすすべが無い状態である。

 

悪鬼を倒す唯一の手がかりを追って、魔の東京へ向かうサキ達。

その事を知ってサキ達を追う悪鬼とヤコマル(スクイーラ)

 

最終兵器をダメにしたサキだが、とっさの機転で見事悪鬼を倒す。

そしてヤコマルを捕え裁判が行われる。

 

裁判でヤコマルは反省の色を見せず、救世主を手に入れながら簡単なトリックで

革命が失敗した事を悔やんでいると告白する。

 

サトルはサキに人間と化けネズミは遺伝子の染色体の数が同じなんだよと教える。

他には植物しかないと・・・

 

無限地獄に落ちたスクイーラにサキは、初めて会った時の事を話しかけながら、

原型をとどめなくなったスクイーラを苦しみから解放させてやる。

 

サキはサトルと結ばれ、子供を宿す。

その子供が無事成人を迎えられるような素晴らしい世界である事を願いながら。

 

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